2018年10月30日
ギャッベと暮らす④ ~1枚と出会う~

ギャッベを購入して思ったのは、販売する人は大変だな・・・ってことです。

大型なので運搬に男手が必要ですし、1組のお客さんにいろいろと見せるだけで店員さんが2名必要です(*端を持って、順番にめくるため)。

そして、それ以上にお値段が高いので、ギャッベが100枚置いてある会場だとしたら、「100分の1枚」という価値付けでは買ってもらえないでしょう。

「お客さんにとっての1分の1枚」まで引き上げないと、購入は決めてもらえないかと思います。

この価値付けが難しそう。

ギャッベというと、民芸風の模様が入っているものを連想されると思いますが、我が家は無地です。

「ギャッベなのに無地を買ったの???」と意味不明に思われるかもしれません(笑)。

かわいい柄物、店内にいっぱいありました。

でも、選ぶ際に迷ってはいません。

無地ですが、私は「水面に風が走るさま」であったり、「水面に光が当たっている部分と木陰部分」などを見ました。

見る角度によって色が違う、不思議な水色の絨毯です。

作り手の側からすれば、「ウケが良くて、いい値段で引き取ってもらえる柄」、「自分が織っていて飽きない柄」、「自分の技術や個性を表現できるもの」などを作りたいのかもしれません。

シンプルなものほど生真面目に根気強く、日々を積みあげて行くしかないので、精神的な職人芸を感じました。

あえてのシンプルさを目にして、「柄なしで水色縛りなのに、なぜか自由を感じる・・・。」とも思いました。

購入した帰り道、ツレが「ギャッベに名前をつけよう。」と言います。

ちょっと考えて思いつきましたが、口にはしません。

ツレに「何がいいかな?」と尋ねたところ、1つ、名前を口にしました。

私が思った名前と一致していました。

ツレいわく、私の念が強すぎるらしいので(←「超、かわいい~、二の腕とおなかがまるまる~。」と思いながら近寄ると野良猫は逃げる・笑)、そのせいかも分かりませんが・・・。

このギャッベ、水面のような風景で、1枚に「深み」と「浅瀬」が存在します。

私は「深み」にいて、「浅瀬」を眺めるのが好きです。

浅瀬は深み方向から目をやると、白もしくは銀色に光っているように見えます。

印象を崩したくなかったので、浅瀬側に窓からの光が差し込むように配置しました。

毛が立つと、その部分だけが波打ったように色が濃く見えてしまう。

なでなでして凪の状態を作り、満足。

ツレは浅瀬にいて、トドっぽく転がっています。

深みにいる私をちらりと見て、「陰気だね。」と言います。

こっちが深みで、私の定位置です。

選んだギャッベは一緒でしたが、水面上の棲み分けはうまくいきました(笑)。

季節次第で置く場所は変えますが、とりあえず和室に。

和室に置いてみると、東山魁夷さんの唐招提寺の襖絵を思い出します。

ギャッベのほうが色の明度が低いのですが。

くすんでいるだけに、描かれる前の「イメージの世界」に浮いているような気分になれます。

ストールをかけて横たわっている私を見て、ツレは「海に浮かんでるみたい・・・。」と漂流者扱いします。

お昼寝途中で目が覚めると、水面に浮かんでいるかのような錯覚をおぼえます。

次のギャッベブログは、実際の「使い心地」について。