2019年10月11日
革靴のお手入れ(補色)

台風がやってきますので、本日は籠城準備です。

台風対策をやっていると、ツレから「長野は影響ないよ。」といつも言われるのですが、それでもやり続けてきました。

災害に関しては「新潟県民の脳」を持っています。

「河川が氾濫して市街地に水が流れ込んで浸水したり」、「万代橋上の風速がすごいことになってあおられて、信濃川にあやうく傘を広げたままダイビングしそうになったり」、「1時間100mmの雨が連続して降り続く滝つぼ状態」を勝手に想定して、準備してしまうわけです(←極端な例ですが、新潟県民であれば似たようなことは誰でも経験しているはず)。

今日はタイミングよく新潟から新米が届くので、土鍋で炊いて冷凍しておきます。

あとは煮物を作ったり、ベランダを片付けたりする予定です。

長野県民になって以降、「毎回、かんぺきな空振り」で、いつ台風が通り過ぎたのかも分からないくらいですが、それでもやるわけです。

今回、初めて長野市から「長野市でも(←「でも」がポイント)雨と風による被害が起こる可能性があります。」と注意喚起メールがきました。

繰り返し放送もしています(*12日に農作業や屋外での作業をするなと言っています・笑)。

どうやら今回は史上最強っぽい気配・・・。

みなさんは籠城中、なにをされる予定ですか?

籠城だって楽しみませんと・・・。

台風に関わらず、明日があるかどうかなんて、誰にもわからないのだから。

消費増税により、節約主婦の方々はインドア思考の真っ只中ですよね?

私もその一人です。

10月に入り、家で籠城する時間が増えたので、靴の手入れをしました。

スニーカー類は酸素系漂白剤などを使って綺麗にしました。

次に茶色い革靴を補色します。

補色前の状況。

長野県は標高が高いので、経年によって日に焼けて色が抜けてしまいました。

茶色の革でできた靴やバッグなどは、どれもこれも同じような状態になります(注:私は車を使わないので、お日様サンサンなところを歩いて移動しています)。

靴自体の雰囲気は悪くありませんけれど、年を重ねてくると、足元は「明るくする」か、「はっきりした色で締めるか」のどっちかでないと人間がだらしなく見えてしまう気が・・・。

ということで、「どっちつかず」を回避すべく、補色して足元を締めます。

目指す色はこんな感じ。

日焼けせずに残っている部分があったので、これを参考にします。

アップにすると、靴先の色が抜けまくっているのがよくわかる。

本当は紐も交換したかったのですが、「家計のための籠城」というコンセプトなので、古い紐を生かすことにしました。

靴のお手入れをしていて、「お手入れする時間が本気でないときは、紐を新しいものに交換するだけで見違える」と気付いているので、紐チェンジの効果のほどは知っています。

ここは我慢。

さて、晴れた日に補色を開始。

補色のコツは、【自然光の下でやる】。

私の経験上、大事なコツはこれしかありません。

逆に、「雨が降っている日に照明の下でやったら失敗する」ということは断言できます。

自然光ってすごいのです。

照明の下では「ムラなし。カンペキ!」に見えたのに、ひとたび外に出ると「ムラだらけでみっともない・・・。仕事が雑だな・・・。」と気付けます。

そもそも靴は外で履くものですし。

やり直しになってしまうので、最初から自然光の下でやるわけです。

照明をすべて消し、ベランダのそばに紙を敷いて作業開始。

事前準備として、紐を外して靴のホコリを落とし、表面を拭いています。

私の場合、どうせ水分で濡らすなら靴のゆがみも少しは矯正しようと思い、丸めた紙を靴の中に突っ込んだ状態で補色します。

必要な道具は、革用の染料、細い筆、メラミンスポンジ(小さな立方体タイプ)、使い捨て手袋、パック(私は豆腐の空パックをゴミ袋から救出)。

色あわせした染料をパックの中でよ~くブレンドし(*混ぜ具合が雑すぎると色ムラの原因に)、メラミンスポンジの1面に「4分の1程度」をつけます。

それを靴に当てて伸ばしていくのですが、しみこむ前に「染料がついていない面」で拭き取るよう伸ばしていくわけです。

悠長にやっていると浸みこんでムラが目立ってしまうので、手早く均等にさっさとやりましょう。

革にキズがあるとそこから優先的に浸み込むので、履きこんだ靴ほどムラができてしまうのは避けられませんが・・・。

ちなみにムラができた場合、「乾けば馴染むだろう。」とか、「乾けば目立たなくなるだろう。」などとポジティブシンキングしたいですよね?

残念ながら、乾いてもムラは消えません・・・。

ですので「手早く均等に」。

スミの部分はメラミンスポンジの角を使い、補色していきます。

その後、ムラができた部分や、へこんで染料が付着しなかった部分に筆で補色をし、乾燥させます。

筆を買いたくない場合、メラミンスポンジの角だけでもうまく補色できますが、細部に色の濃淡が残ると、「あ~、靴の製造後に色をかけたのね。」とバレバレな雰囲気を醸すというか、仕上がりが人工的になるので、ナチュラルを目指したい方は細筆への投資が必要。

これを最低でも2回繰り返し。

私は3回やります。

2回仕上げだとムラが気になるので。

あまった染料はつま先に重ねて塗りこんで、パックと手袋は処分します。

乾燥後、家にあるクリームなどでお手入れして、紐をもどして完成です!

【お手入れ前】

【お手入れ後】

ということで、2012年に6000円くらいで買った靴が復活。

想定した色で再現できました。

靴底も張り替えできない造りですし、お値段からしても「長年にわたって履く靴」ではないと思われますが、お手入れすれば延命できます。

ちなみに私が執拗~に手入れして、長年にわたって使っている道具達、「これ、好きです。」とか、「欲しい。」とか、「どこにも売っていない雰囲気・・・。」とおっしゃる方もいらっしゃいます。

黒かったはずの折り畳み傘は日に焼けて墨色になり、最近はグレーっぽく・・・。

傘って何十年も使えますよね?

「さすがにそろそろ処分を考えているんですよ~。」などとお話すると、「捨てないで!もったいない。」と言われます。

たしかに長年にわたって手入れした道具は、どこにも売ってはいないです。

この革靴も手入れ後は「・・・・・・・・100年前のロンドン?」などと感じたので。

【追記:今回の台風、珍しく新潟が影響を受ける見込みがないのです。ところが新潟市の親戚から聞いたところ、新潟市内では窓ガラスや入り口にベニヤを貼り付けている家や店が散見され、みんな植木鉢を取り込んでいるらしい。越後人はどんなときでも自然をなめてかかりません。自然の脅威は人間の想定を超えてくるものであって、それでこそ自然という想定。ご参考までに!】

Posted in 古着の話